はじめてのNFT購入方法
- Yukiko Ichikawa
- 2022年5月5日
- 読了時間: 6分
はじめに

NFTはユニークであり、かつ不可分(分割不可能)なデジタル資産です。
従来の暗号通貨とは異なり、NFTは分割したり他の資産と交換したりすることができません。
最近はアート、音楽、ゲームなどのデジタル資産を売買・交換する手段として人気を集めています。
また、NFTはチケットやポイントなど、物理的なものとして代用できるケースもあります。
ビットコインのような従来の暗号通貨は、商品やサービスなどの購入に使用できますが、NFTはその本来の価値により着目して購入されることが多いのが特徴です。
例えば、NFTを使ったデジタルアート作品やゲーム内アイテムは、他のものを購入するために使われるのではなく、その希少性や独自性のために購入することが考えられます。
NFTを購入するための2つのオプション
投資家がNFTを購入するには、2つの方法があります。
1. プライマリーマーケット(一次流通市場)
NFTが初めて取引される市場。このような市場は、以下のうちいずれかになります。
・ クリエイターのウェブサイト
例: bayc.com、larlavalabs.com、nbatopshot.com、moonbirds.xyz など
・ デュアルマーケットプレイス
デュアルマーケットプレイスとは、NFTを作成するオプションがあるセカンダリーマーケット
プレイスのこと。
この場合、セカンダリーマーケットはプライマリーマーケットとしても機能します。
例: Opensea、Rarible、Solsea、Foundation、HicEtNunc など
NFTアートやコレクションの初回販売が終了した場合、購入するオプションはセカンダリーマーケット
(二次流通市場)を通じてのみとなります。
2. セカンダリーマーケット(二次流通市場)
セカンダリーマーケットは、最初に購入した人々からNFTを購入することができるオンライン上の会場です。どのセカンダリーマーケットからNFTを購入するかは、それがどのブロックチェーンでミントされたかによります。
以下は、ブロックチェーン別の主なマーケットプレイスです。
・ Opensea
OpenSeaは、Ethereum, Solana, Polygon, Klaytn のブロックチェーンでミントされたNFTを扱っています。
・ Foundation
前述の通り、Foundationも一次市場として機能しています。FoundationはEthereumベースのNFTに特化しています。
・ Solsea
SolanaベースのNFT
・ Bloctobay
NBA Topshots NFT や Flow Network の他のNFTのセカンダリホーム
・ HicEtNunc
TezosネットワークにおけるNFTのプライマリーおよびセカンダリマーケットプレイス
・ Objkt
Tezos ネットワークにおける NFT の二次的なマーケットプレイス
NFTの購入方法
NFTの購入方法について、その概要を説明します。
1. ウォレットの作成
NFTは、ミントされたブロックチェーンの暗号通貨を使用して売買されます。
したがって、最初のステップは、通常の紙幣をETHや他の暗号通貨に変換することができる暗号ウォレットを設定する必要があります。
オンラインには、eToro、MetaMask、Coinbase、Binanceなど、暗号ウォレットを提供する多くのウェブサイトがあります。ただし、特定のウォレットしか利用できないマーケットプレイスもあるため、NFTマーケットプレイスに接続できる暗号ウォレットを選択することが重要です。
また、TrezorやLedger Nano Xのような暗号通貨用の物理ウォレットもあります。物理ウォレットは、セキュリティに関してはデジタルウォレットより優れています。
2. ウォレットを設定
ウォレットを設定することで、ユーザーはウォレットからマーケットプレイスへ資金を移動することができます。
暗号ウォレットとNFTマーケットプレイスのリンクは、同マーケットプレイスのユーザーのアカウントを通じて行われます。
手続きはとても簡単で、接続後トレーダーはマーケットプレイスで取引を開始することができます。
3. マーケットプレイスでの閲覧
アクティブなウォレットと資金を確保したら、次は投資するための理想的なNFTを探します。
NFTは現在人気があるため、マーケットプレイスにはこれから投資を始める人に提供する、数多くのオプションがあります。
ただし、購入者は、購入を決定する前に価値やリスクの十分なリサーチを行う必要があります。
NFTの選択
前述したように、人々がNFTを購入しようとする理由は2つあります。
ほとんどの人は、アート本来の価値である芸術品としての価値を求めて購入します。
しかし、長期的な投資を目的として、NFTコレクションを購入する人もいます。
したがって、NFTに投資する前にNFTのビジネス面を理解することがとても重要になります。
購入者は、長期的な成長が期待できるNFTを見つけるために、以下の基準を考慮する必要があります。
1. オンライン上での情報発信
NFTコレクションは、オンライン上で注目されている存在である必要があります。
他のビジネスと同様、オンラインプレゼンスを維持することは、NFTのブランド認知度と関心を高めるのに役立つためです。
さらに、オンライン上での明確なプレゼンスは、運営側と購入希望者の間に信頼と関係を構築します。
2. チームが "Doxxed" されているか
Doxxedとは、NFTを運営するチームの情報がマーケットに公開されていることを意味します。
買い手や投資家は、信頼して購入する前に、運営者がどのような人物であるか、どのような運営がされているかを知りたいはずです。
オンライン上で明確にされた運営チームは、そのコレクション運営の誠実さと透明性の証であり、一方、制作者が不明なNFTは疑念を招くでしょう。
また、SNSにおける存在感も重要な要素の1つです。
「FacebookやTwitterで公開されているか?」「投資家がコンタクトを取れるDiscordチャンネルはあるか?」
ユーザーにとって、投資ともなり得るNFTの取引は、こういった面もチェックする必要があるでしょう。
3. NFTの有用性
NFTコレクションは有用性や目的を持つ必要があり、そうでなければビジネスモデルが維持できなくなります。
この有用性こそが、NFTコレクションの価値と価値を維持するための重要な要素です。
投資家は(必ずしも金銭的なものではありませんが)投資に対する具体的なリターンを得られなければなりません。
投資を検討している人は、販売者のホワイトペーパーを読んで、NFTコレクションの長期的な有用性計画を確認する必要があります。
4. ロードマップ
最後に、NFTに関する詳細なプランの概要を示したものがロードマップです。
ロードマップは、プロジェクトの価値を高めるために必要な過程を示し、その過程をどのように達成するかを示しています。
このプランは、NFTの価値を高めるプロジェクトの持続性に対する開発者の取り組みと言えるでしょう。
結論
NFTは、その芸術的な価値と、長期的な資産としての可能性の両方において、素晴らしい投資対象です。どんな投資でもそうですが、悲惨な結果を避けるためには投資先の価値やリスクなどリサーチすることが重要です。
NFTを資産として保有する場合、投資家はNFTコレクションの価値を判断するために4つの重要な要素を考慮する必要があります。
・ オンライン上でのプレゼンス
・どのような運営者チームかの見極め
・NFTの有用性
・運営者のロードマップに示された長期計画
また、NFTをどこで購入できるかも重要なポイントです。
コレクションが新しく新規公開中の場合、購入できる市場はプライマリーマーケットのみとなります。
初回販売が終了したら、投資家はセカンダリーマーケットに目を向け、NFTコレクションの初回販売イベントで購入した人と取引できるかどうかを確認することができます。
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